竹又を支える職人

自由な発想が広げる竹の魅力

山根 晃司
山根 晃司/ Kouji Yamane
Profile

学生時代、茶道に携わっていたことで、竹に興味を持つ。
「職人になりたい」と竹材組合に問い合わせ、当時理事長だった竹又10代目を紹介される。
「ぜひここで働かせてください」と自ら竹又の門戸を叩き入社。
職人歴20年。

竹職人の仕事には、竹垣や建物内の装飾などを作る「丸竹加工」と、カゴなどを作る「編組(へんそ)」の作業があります。
一般的に、カゴの職人さんは丸竹加工ができず、竹垣の職人さんはカゴが編めないというケースが多いのですが、竹又には、その両方ができる職人を育てるという伝統があります。
「人に対してキツく締めすぎず、できるだけ自由に」という社風の中で、社長から提示された大まかなデータを基に、自分たちで考えてモノ作りを進めています。

職人を尊重しながら、仕上がりが良ければOKが出されますし、良くない点があれば細かいNGを出されることもあります。
仕事の場は「発表の場」。
ここで褒められなければ成長に繋がりません。
褒められることで、その作業が好きになり、仕事が回ってくるようになる。
そうして次のステップへ上がれた時に、「この作業、もうやっていいの!?」と嬉しくなる。
そのためには、寸暇を惜しんで練習を積み重ねておくことが必要です。
これができていないと、NGを出された時に必ず、「練習した?」と尋ねられますからね。
自分のプライベートな時間ばかりを大切にして、仕事の時間中でしか技術を磨けないようでは、本物の職人にはなれないと考えています。

現代は昔と比べて、日常生活で竹に触れる機会が少なくなりました。
春にタケノコが出てきてくれるから、人は竹の存在を知っているという程度で...。
竹は、モノ作りの素材としては最高の素材です。
多くの方々が日常使いできるようなもの、「こういうものを作って欲しい」と望まれた方に納得していただけるものを作ることが、私が仕事で感じる一番の醍醐味です。

吉竹 充
吉竹 充/ Mitsuru Yoshitake
Profile

「就職するのであれば、手に職が付くものが良いのでは?」と考え、数社に飛び込みで問い合わせしてみたところ、面接に応じてもらえたのが竹又のみ。
そこに強いご縁を感じ、「ここで働きたい!」と入社を決意。
職人歴1年。

僕は、竹又で社会人デビューをしました。
憧れの職人の世界にかなりの緊張感がありましたが、社長や先輩方がフラットに接してくださるので、安心して働くことができています。
様々な作業に対して、遠慮なくOKもNGも出してもらえるので、人間的に成長できていることを感じています。

この環境で良かったと思うことは、「きっちりとした仕事をされる大人に囲まれていること」です。
同世代の人が多い環境だと、僕自身どうしてもふざけてしまうような気がするからです。
先輩方からは、仕事に対する姿勢や取り組み方、人への接し方、京都の文化や歴史など、あらゆることを教えていただいています。
それが成長の糧になっていると感じています。

元々、モノ作りや絵を描くこと、自然なものに触れることが好きなので、この仕事はとても楽しいです。
その反面、毎日働くということの大変さを知り、改めて親に感謝することができました。
働きながら生活を守っている人はすごいなあと、しみじみ感じます。

これからは、日本の竹や伝統工芸の素晴らしさを、多くの方々に知っていただきたいと思っています。
友人と話していても、「そんな世界があるんや!」と驚かれるくらいなので、特に若い世代の人たちのニーズに合った製品を作り出せたらいいなと考えています。

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